1 同人感想まとめ
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小説書きの視点からのごくごく役に立たないであろう同人誌感想一覧。
レビューでも紹介でもなくただの感想です。気にいった作品などをつらつらと。
一番のほめ言葉は「素敵」あたり。

手に入れた本の中で、面白かったり気に行ったりしたのをピックアップして書いてます。
 全体的にストーリーか雰囲気メイン。小説側の立場から読んでる気がするので、絵の良し悪しとかそういうのにはほとんど触れられてません。おまけに紹介として役に立ってない自信があります。物語に言及してるのほど長くなってますが、どう考えても短くぱきっと書いてる感想の方がわかりやすいです。まわりくどすぎる。正直感想というよりは、「読んで思ったこと、感じたこと」をそのまま描いている気もします。
 面白かった、という一言だけは恐らく真でしょうが。



 
... □2008/11/07
■第四回東方紅楼夢 新刊感想



■「夢が灯る」(チョモラン)


 タイトルと作風にひかれて手を出した本。モノクロのパチュリー・ノーレッジ本。


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■「Treat」鳩血

 フランちゃん
 マジ
 かわいい本


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境内裏ロマンチックいよかん & みずたたき


 これ境内裏・ロマンチックととるか、境内・裏ロマンチックととるかで意味が大きく変わってくるよね主に淫靡な意味で。裏ロマンチックとかどれくらい破廉恥なんだろうと思ったら中身は破廉恥でした。やだもうえっちとかそんな感じ。

 冬(地霊殿)を間近にした、紫と霊夢の話。あと超貴重な秋姉妹とか出たりする。


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■「狸々緋」(KEMONOMICHI)


 タイトルは、しょ、しょ、しょじょじ、しょじょじのにわは、の狸々。読み方知っているはずなのに、タイトルを見た瞬間ぱっと見頭に浮かんだのはコックリでした。狐と狗と狸で狐狗狸。中身読んだらあながち間違っていないのかもしれなかったです。

 幽香本。

 翠、という名前の幽香とよく似た少女が主人公の物語。彼女はごく普通の日常、ありふれた普通の世界で生きていたが、ある日を境に彼女の世界は悪夢的に変質していく――という短編。秘封倶楽部も出てきたりする。蓮子マジ可愛い。あと表紙だとよくわからないけど翠の黒ストが超エロい。10P目で靴を脱ぐために前屈みになっているコマが何よりもエロい。フェティッシュすぎる。

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■「monochrome LIKE」(流線麗美)


 白黒落書き本。

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■「1万メートル魔理沙」(Clear Book)


 フィフティマイルズオーバ! フィフティマイルズオーバ! 50マイル、約80キロ。そこから先は、宇宙だ――
 という話ではないです。でもそれと同じ、どこまでも高く飛ぼうとする、1万メートルの高度を目指して魔理沙が飛ぼうとする話。表紙の青色がとても綺麗。

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■「寂しがりやの言葉たち」(MATILDA)


 咲夜さん視点の咲夜さんと魔理沙本。

「風邪をひかされた魔理沙を、暇をいただいた咲夜が一日看病する」話。あるいはそれを取り囲むレミリアやフランドールといった、咲夜を想う妖怪の心の動きの物語。事件が次から次におきるタイプの本ではなく、心の動きを丁寧に描いたタイプの作品です。

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「Conflagration of hell」(ユキゲノム)

 ウテナコンプリートBOX買いました。作品も勿論だけど、ブックレットがとても素敵。各話の解説じみたエッセイ(逆かもしれない)が楽しくて仕方がない。やっぱりウテナは時代の先をいっていたなあというか、いまでも先にいるような気がします。
 いきなりそんなことを書いたのは別にウテナパロ本というわけでもなく、作品から感じる気配がウテナであり、作者さんのHP見に言ったらウテナについて触れていたからです。面白いよなあウテナ。

 肝心の本の中身は地霊殿本。お空と燐ちゃん本。

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■「クロスパーパスオブハート」(極彩色)


 秘封倶楽部本。

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■「角三本」(わすれな部屋)


 地霊殿の魔理沙+にとり三面における、
「……たまにはお酒呑みにでも
 遊びにきてやってください。
 みんな忙しくしてますがね」
 という台詞を受け手、本当に神の山へと星熊勇儀が遊びにくる――という話。

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■「さよならリグレット」(らびっとほーる)


 VISIONなどで絵を描かれているぇぅ氏のコピー本。
 表紙に昆虫標本のように蛍がぽつんと置かれているのが、それが既に形骸化して見本でしかなくなった・単体でしかなくなったのを、タイトルとあわ せて想像させます。CDの方の「さよならリグレット」のパロでもあり、さて彼女は後悔にさよならできたのだろうかという、そんな話。でもぱっと見Gにみえ る。

 リグル・ナイトバグ本。

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■「BorderSeeker 最果ての境界線」(廊下航空)


 独自路線を突っ走る廊下航空さんの新刊。この人の本も凄い独特。本人以外描けないんじゃないかなあという本を漁れるのは同人的に楽しいです。

 地霊殿本。

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■「古明地わんだらんど」(az)


 同人サークルazのおのけいさんが描かれた地霊殿・こいしとさとりのシリアス本。

 写真を加工して仕様するという独特の手法で作られた本です。自分も以前似たようなことをしたけれど、比べ物にならない完成度の高さ。いいなあこういうの! 写真の背景におのけいさんがキャラの絵を書き込むことで漫画となっています。夢幻紳士を思い出す落ち着いた雰囲気。
 けーきをつまむこいしがやたらめっさら可愛いです。

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■「永遠少女。」(canaria mint)


 輝夜×妹紅本。だだ甘本。

 砂糖菓子だけでできたような女の子たちの話。もしくは蜂蜜。男人禁制、うっかり覗いたら口の中がじゃりじゃり砂糖の味がするくらいに甘い。ほんのちょっと塩味がきいているので、よけいに甘く感じます。

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■「はたらけこまち!」(くまのとおるみち)


 映姫様本のような小町本。

 あまりにもサボり癖のある小町が、働き癖をつけるために年中激務地である紅魔館に臨時就職させられる話。


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「東方青帖・玄人」(青)

 紫と幽々子の話である「東方青帖・玄人」と、魔理沙とフランと紅魔館住民の話である「東方青帖玄華・2」の二本立て。目次がないのであってる自信はないです。


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■「水神様のむかう道」(カゲ路)


 にとひな本。カラーよりモノクロの雛の方が可愛いよねとか想うのは多分ベタスキーだからです。

 内容は川を流れている雛をにとりが見つけたことから、ふいに二人の少女が交流を重ねる話。会話を重ね、理解を深めていくが、自作の機械が壊れに とりは怪我を負ってしまう。それを雛は自身の厄のせいだと思い―― といった、けっこうシリアスな漫画。二種類のエンドが用意されてます。

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■「終わりと始まりの音」(あみだ屑)



 慧音と妹紅、住民たちや永遠亭といった、竹林に関わるものたちを中心としたシリアス本。

 幻想郷の果てで、奇妙な異変がおき始めた。身体には何の異常もなく、ただ眠りについたまま起きてこなくなる病気が人間たちの間で少しずつ広まっていた。上白沢慧音は里を守るものとして、原因解明に乗り出すが――
 といった物語。ひたすらに漫画力が高くて読み応えがある方の本です。背景描き込まれまくっているし、ところどころの黒色の使い方が好み。


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■「天狗が帽子を譲るとき」(カニ吉亭)

 妖夢vs椛 本。

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姫リグルvsフラン」(ふすま喫茶vs蒼空市場

 タイトルの通りリグルとフランの本。シリアス漫画。ふすま喫茶さんと蒼空市場さんの合体本。一つの物語を、二つの作者が二つの視点から(ふすま喫茶さんがリグル視点を、蒼空市場さんがフラン視点を)描いた作品です。


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これでだいたい終わり。合同本と小説本について書くかもしれません。
あと東方怪弾七は感想兼考察かいたら30kb超えたため次回別枠で紹介します。面白い本なのでぜひ。

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... □2008/8/19
■コミックマーケット74 東方系同人誌 新刊感想



『阿求世伝』 サークル:赤色バニラ


 稗田 阿求の合同誌。以前にあった八雲一家の合同のように、始まりと終わりに流れがあり、それぞれのお話が一つのまとまりとなって本と成るタイプの合同誌。好きですそういうの。

 
 そしてしょっぱなからノックアウト。この流れでこうきて11P目にこうくると涙腺が緩みます。始まりが良い本も好き。作品の中に引き込む力が強いです。
 

 小説組の方はこの短さできっちりまとめてるのは流石なので石を投げとこうと思います。
 反魂氏の「青の季節」は阿求からにじみ出てる毒がエッセンスになって仕上がりが素敵に。水面に心を映すように、と最後でそんな言葉が浮かびあがりました。一か所改行ミス(空白ミスかも)があったのがちょっと残念。誤字と誤植はいつだって小説の敵です。 
 藤村氏の方は「あの子は(中略)だったなのよ」の一言がお気に入り。それって幻想かなあ。
 個人誌やネットはともかく、ページ制限のある合同誌で小説を書くのは難しく、読めるものを書くのはさらに難しいのですが、二つとも良かったで す。短ければ短いほど濃縮されてその人のデザインが色濃く反映される感じ。脳密度ー濃密度ー。この二作品の間にひらふみさんの漫画をはさむ主催のセンスが 素敵でした。

 漫画の方もどれも出来が良いのですが、空十雲氏の「ツキミヤグラ」が特にお気に入り。黒色と白色がとても綺麗。
 また、これから合同誌のラストへと繋がるラストが素晴らしかったです。とくに78から79への流れが……もうここで涙腺が死亡。滲む滲む。
 総じての雰囲気も良く、話単体それぞれとしても、全体で一つの本としても面白いので、お勧めできる一冊。




『幻想郷で唯二つの枯れない花々』 サークル:あさつき堂


 狂ったように咲く花は狂ったように散るものなのか。
 花を咲かす能力を持つ妖怪と、花を散らす季節に生きる妖怪の物語。シリアス本。

 花の解釈と冬の解釈。レティ・ホワイトロックがすさまじく大物然としていますが、説得力のある描き方をされています。
 そもそも登場ステージと存在の高低って一致していないからなあ……
 相性ゲーム。弾幕交差しながらの問い問答です。戦闘と会話が重なりながら進むため読みやすくかつ先を読ませる力で満ちてます。
 見開きスペカシーンは一見の価値あり。レティ綺麗だよレティ。

 枯れることと散ることは違うように、咲かないのに在る、という矛盾じみた花の話。咲かず、枯れず、しかしそこに唯ある花――
 あとがきにあった矛盾立正のような感じです。手に入らないものが欲しい、と憧れるような。それとも、手に入らないからこそ、か。


 あと表紙のゆうかりんは可愛いと思います。
 あと気のせいでなければ今回おっぱいを描くのに気合い入れてるのかと思いました。
 あと 以下省略



『赤ミシャグジ青ミシャグジ黄ミシャグジ』 az



 手長足長ときくとみなぎ得一を思い出す最近ですこんばんは。
 そんなわけで赤青黄ミシャグジは、神奈子と諏訪子がいつものように喧嘩する話。いつものように、という言葉がよく似合うコメディというかホームドラマというか。
 ただ手長足長(裏表紙参照)をケロちゃんが召喚する本は初めて見ました。素敵。
 色々と読んでいてつっこみどころがあり楽しいです。手長足長の紹介文も「そういやこんな奴らだったなあ」と思いながら読んでいたら後半カオスになっていました。夏の大会ってなんだ! と思ったら記事:射命丸で納得。この天狗、ウヤムヤくらいには活躍してほしいものです。

 あと貴方たちが念仏唱えてどうするんですかと突っ込みを。類義語は「神に祈りなさい!」で。
 最終的には土着神がその土地に定着したのでハッピーエンドの話……なのでしょうきっと。めでたしめでたし、どっとはらい。


 裏表紙を会場で見てゴンちゃん(ちゃぶ台)が出てくるのかと一瞬思いました。


『蓬莱図夢繪史』 サークル:airdrop


 フルカラー阿求本。
 この方のカラーはほのぼのしてて好きです。カラーにする意味――と書かれていたけれど、これはこれで良いものだと思います。


 阿求が幻想郷縁起に自身の絵を添えようと思い立つ小噺。
 写真は真実を映し、絵は感情を映す。と何処の誰が言ったかどうかは知らないけれど、そんな言葉を思い出す話でした。
(時折、写真なのに感情を、あるいは“見ているもの”をありありととる人もいたりする。無意識の取捨選択の結果なのだろうか)
 見たもの、あるもの、つまり事実だけでなく、それを見てどう思ったか、といった感情まで色鮮やかに描かれる時点で、幻想郷縁起は阿求にしか絵が消えないものになるだろうな、と。
 記憶と記録の違い。色鮮やかに、といったのは上のカラーに絡めての言葉でした。

 描くのが楽しければ、きっとそれを読む方も楽しくなるのだろうと思えるような雰囲気の本。

 阿求の言葉に一部共感できるものがあるのは、何かを造ってるからでしょう。文字だけど。



ゲンソウキョウドウデショウ戦記』 サークル:カゲ路カルカリアス

 「第二次諏訪大戦 〜カナコvsスワコ〜」と「サナエー・ナイト・フィーバー」の二本立て。
 カゲ路さんが前者を、カルカリアスさんが後者を描かれています。

 これはゲド戦記じゃなくて外道戦記じゃねえか! と思わず突っ込みたくなるくらいの外道ぶり。どちらの話もコメディギャグでありなんとなくいい話っぽくまとまってるあたりがとくに外道です。これはひどい、が褒め言葉。


 第二次諏訪大戦は早苗さんの愛を求めるカミサマ同士の戦い。「やっぱり神様なんていなかったね!」という感じで射命丸がまきこまれてます。
 全体的なテーマとしては「思い出だけはいつだって美しい」。美化120%。他人ののろけに巻き込まれる天狗はやっぱり被害者でした。


 サナエー・ナイト・フィーバーはいくさん大活躍。「私は空気が読める。読めるだけでとくに何もしない!」というくらいのはっちゃけっぷり。あと卑猥で湿って縛ったりします。これだけ書くと駄目な人すぎる……
 駄目じゃない人の方が少ない本でした。ラストの霊夢のセリフはタイトルにかかってるのかもしれません。


 コピー本の「君がいた夏は」はうってかわって良い話でした。タイトルになってる原曲を聴きながら読むととくに。
 早苗さんが幻想郷に来る前の物語。
「君がいた夏は遠い夢の中」と歌詞は続くのですが、さて君はどっちだろう、とそんな感慨を。場合によっては思い出すら花火のようで……
 打ち上げ花火は一瞬で消えるけれど、想い出には美しくいつまでも――とか書くと、上の諏訪大戦がまるでいい話のように思えるから不思議。
 
 あと、一番外道なのはペーパーでした。


『The First Episode』 サークル:KFC

 あとがき!
 あとがき!

 ものすっごく突っ込みたかったところに最初に突っ込んでおいて、以下普通に本の感想。でも直角定規度が足りない。
 パチュリー主体の話。シリアスとほのぼのの中間。初めての話、と読むべきか、始まりのお話、と読むべきか。
 アリスとパチュリーの初会合。そういえば公式だと明確な面識点が存在しないのかこの二人。接点は魔理沙だったけれど、魔理沙抜きで逢うとどうなるのかという話でもあります。
 初々しく、棘がなく、気恥ずかしく、なごむ。
 終盤のセリフがなく紅茶を飲むパチュリーと戸惑ったアリスの二コマがお気に入り。可愛い台詞は結構似合うと思う。


 土は誰なのだろうと、そんなことを思いました。
 ……わかりづらい発言だ……



『神が遊びし幻想郷に』 サークル:ここたま
Backstage of God Plays and Pray.

 幕の裏で神は遊びて。(意訳かつ誤訳)。
 
 幕の表側で遊ぶことを演じる二人の巫女と、幕の裏側で遊ぶことを遊ぶ神と妖怪のお話。
 風神録の別解釈、二人の神様と一人の巫女が幻想郷へくる物語です。

 解釈と演じ方が素敵。「演技」ではなく「演義」だと「道理や事実をわかりやすく説明すること」という意味もあるそうです。
 つまりはお約束事。不死身の怪物に弱点があるように、扉を開けるには呪文を唱えなければならないように、演じる必要があるということ。
 そういった儀式、幻想郷に入るという道筋を、裏側から酒を飲みながらかいま見た感じです。

 逆説的に言うのならば、某ニーチェさんの語ったように、人がそれ単体で存在し外を必要としなければ、神は死ぬのかもしれません。
 閉じた楽園は外と内のどちらなのか。そんなことをつらつらと。
 

 あと神奈子様が哀愁漂う漢前。


『博麗神社リフォーム大作戦』 サークル:さくSaku亭


 どいつもこいつも本当にいい笑顔だな!(一言で全てを表わす感想)
 最初から最後までハイテンションのギャグ本。開始2P目で余計なことかかずあそこまでいきなり持っていくのが見事。どん、どん、どん! あー! といった感じのテンポのよさに読みやすかったです。
 みながみなして本気で大真面目に馬鹿なことをしている本。話の流れとしては、なんということでしょう匠の手によって博麗神社はまるで別物によみ がえったのです、ただしゾンビとして。そんな感じの内容。100の階を越えることによって幻想郷最強の力を得ることができるとかそんな感じのサイドストー リーが始まってもおかしくない建造物でした。
 リフォーム大作戦なのにリフォームが終わったところから話が始まるのは、テンションの高さの前には些細な問題でした。

 本当に笑顔が素敵すぎる。
 もう笑うしかないね! っていい笑顔で言ってやりたい。

 咲夜さんの過去回想シーンで、さくSaku亭さんの過去の本の中身がカットとして使われていたのには微笑めました。懐かしくてちょっと本棚ひっくり返したくなる。




『抱月前夜』 サークル:タイニーリトルフェザー


 鈴仙・優曇華院・イナバとてゐのシリアス本。
 月から地上へと降りてくる兎の波を鈴仙は拾ったけれど、その兎は――という話。
 げっしょーに絡んだお話ですが、げっしょーよんでなくても、単体できちんとまとまった話で、この本単体でも楽しめると思います。げっしょー読んでるとさらに楽しい、のかもしれない。
 ……すべてが裏側で進行していると考えれば(永夜抄すら)うどんげは確かに……一番不憫なのは緋 以下省略。
 好きなんだけどなあ。浪漫があって。

 以前の本「ウはウドンゲのウ」に連なる話だそうですが、そちらを読んでいないため、九月ごろ出るらしい総集編が楽しみです。



『やっぱり夏は暑いのさ』 サークル:happy flame time

 カブトムシは最強です(カブトボーグと仮面ライダーカブトを見ながら)。



 夏のあまりもの暑さに脳が蕩けてるとしか思えない面々のコメディ。ほぼ説明不要。上の行が言いたかっただけだったりします。
 出てくるキャラクターたちを「まあ、夏だし……」と半眼で見つめたくなります。
 あとてんこおふぁんつさんがえろかわいい。



■『おいてかないでよかなこさま!!』 サークル:もいすちゃー


 ひーふーうーくーらーぶー!
 早苗さんが幻想郷にくる前の話だと秘封倶楽部の出番が多くて嬉しいです。裏表紙にある通りにそのうち出番少なくなるのでしょうが……

 そんなわけで秘封倶楽部のお話……ではなく早苗さんのお話。幻想郷にくる前の話です。ほのぼの本、弱シリアス。連続系四コマ漫画。
 信仰度にあわせて小さくなっていく神奈子様がかわいらしい。ああ信仰がなくなると消滅するってそういう……
 背景に三月精そっくりな子たちが出てきてさらに幸せでした。マイナーキャラに愛を。




『花映巡幻想 そして、六十の花は再び』 サークル:Lab*


 六十年に一度咲く花のお話。切ないシリアス本。

 人生五十年、だとちょっと足りないかな。一度見れるかどうか。けれど、六十周期をいくども繰り返す妖怪たちなら巡りめくる季節のたびにその花を見ることができるでしょう。以前に花を見たときのことを思い出しながら。
 未練があると綺麗な花が咲くという。
 ならばそれは、はたして去り手と残り手、どちらの未練の所為なのか――未練だと思う心が、花を綺麗に見せるのかもしれません。

 誰かがそれを覚えている限り、花はいつだって美しく咲くだろう、というお話。

 
 紹介になってないのはネタバレ回避度が高いためです。




『一番ほしいもの』 サークル:乱道ハウス


 凄まじくギリギリのところを全速力で突っ走る乱道氏の新刊。一般本。
 阿求合同や百物語も一般でしたがやっぱり足力は落ちておらず時間ですら追い付けないくらいに突っ走っていたため、一般かつ個人誌ということでどきどきしていました。
 結果。
 予想以上に面白かったです。ぎりぎりなだけでなく、きっちり物語としても面白かった。□マスでのモノローグ多用型の作風とあわせて、青年漫画と少女漫画の中間くらいの味が出てました。
 内容は霊マリで、心が交差する話。お互いの欲しいものは、お互いにはわからず、だからこそ想像するしかなく――それが交差する一瞬はとてもかけがえのないといった物語。たとえそれがすれ違いに終わったとしても、進み続ければふたたびぐるっと回って交差するような。
 二人ともが二人とも女の子女の子していました。

 なかのひとはびょーきです。らぶらぶちゅっちゅ病かなんかでしょうか。雰囲気から蕩けそう。
 あとがきで語られてるようにちょっと重暗い部分がありますが、そこがあるからこそラストへの流れが映えてくると思いました。総体としては素敵。 また次の本が読みたくなる感じ。



『サッカリン*キッス』 サークル:RED-SIGHT

 だ
 だ
 甘。
 ラグドゥネームでさえもうちょっと苦いよ! と言いたくなるくらいに甘い秘封倶楽部本。ちょっとした苦味がさらに甘みを引きたてている本。『公 式でさ百合に見える』というキャッチコピーは何ひとつ間違っていませんでした。思わず本の表紙の文字を指でなぞって感触を確かめるくらいに甘い。特殊壮丁 は面白くて好きです。
 この本に続編があったら最初から最後までキスをしてる本になるに違いないと思うくらいに甘かったです。それしか言ってないな今。

 内容について語るとすると、ただ甘いだけでなく丁寧に作られていると感じました。
 しょっぱなのメリーが書いてる手帳からしてもうノックアウト。蓮子の講義割を把握してメモ帳に二人分のスケジュール表を作ったりサークル活動の時間にハートマークがあったり自分だけ空いてるコマに蓮子と同じ講義室までやってきたり。もう駄目。甘い。
 過程と心の動きを丁寧に描いてあるので、甘いだけでなくお話とみても面白いです。最初と最後で手のつなぎ方が変わっているのが特に。


 個人的には蓮子の服が素敵。



『ゆきざくら』 サークル:YC−TV

 ゆゆ
 よむ
 わむ。

 感想はそれに尽きる。
 蛇足的に語るとラスト間際の情景が素敵でお気に入り。ああいうのは良いなあ、とこっそり参考にします。




        そして以下六冊、長い上に電波だだ漏れです。





■『隣り合って二人、向かい合って三人』前編+中編 サークル:PC


 幽々子と紫の関係性の物語。激シリアス。


 まずタイトルが良いです。誰、と指定されていないので想像をくすぐられます。背を向けると何人なんだろう、とか、向かい合って三人は幽々子と紫 と「幽々子を通して見るあの子」なのか、しかしその理屈でいくと「本質的に他人を理解できない以上、紫は自身を通した目で幽々子を見るしかないし、幽々子 も自身を通した認識でしか紫を見ておらず、すれ違ったかのように向かい合って四人いるだけだ」という妄想がふいに浮かんできたりして楽しんでいます。
 本当はどうか≠ネんてのは些細なことで(あるいは明示されるまでは考える意味のないことで)どう受け取るか、どう読みとれるか、と作品を何度も何度も読み返し考えるのは楽しみ方の一つだと思います。感想は二次創作だ、と昔言った記憶ががありますがそんな感じ。

 内容としては過去を絡めた紫と幽々子の話といういろんな方が描かれている話ですが、そうであるがゆえに個性が色濃く出て読んでいて楽しいです。ああこういう風に描くのだな、と。(題材のかぶりを気にするとそーそーわは壊滅してしまう)。
 過去ではなく現在、あるいはこれからを主軸にしている感じ。過去があって今があるのだけれど、過去だけを見ていると未来へと進むことはできない ――あまりにも後を引きずって前へと歩むことができない。そうであるが故に、隣に並んで歩いていたとしても、いつのまにか歩幅のズレが決定的な決別を生み かねない。時間が流れれば流れるほど、差は開いていってしまう。
 変わることのない妖怪に未来はあるのか。
 死んでしまった亡霊蝶に未来はあるのか。
 ただ過去しかないのでは――
 そんなイメージのお話。

 結局、桜の下には誰が埋まっているのだろう――あるいは、何も埋まっていないのだろうか? そこにはただ、感情だけが?

 前の本から思っていたことですが、やっぱり感情の機微を描くのがうまいなあ、と。
 台詞での「説明」でなく、仕草や表情、流れでの「描写」がうまい。それが雰囲気と情緒を醸し出してます。丁寧に丁寧に描かれているので、ついゆっくりと読んでしまいました。

 話がどこに着地するかは後編次第で、楽しみにしてます。
 個人的に気にいっているのは前篇と中編、ともに奥付以降の最後付近数ページ。これ後編でどうするんだろう、とどきどきしてます。



■『ヒガン フラウ アントロギアス』 サークル:トイヘルベッケ



 こっちもタイトルが好きな作品。一連の本がそうですが、言葉の並びが素敵。意味のある単語、意味のない単語、意味のありそうな単語。読み方を弄っていたりと、実際に言葉に乗せて跳ねさせたいタイトル群です。

 四季と映姫とヤマザナドゥの話。

 四季映姫・ヤマザナドゥという一つの固有名詞ではなく、単語パーツにまで分解してそれぞれを掘り下げていくような、映姫の物語。
 四季映姫・ヤマザナドゥの始まりから終わりまでのその全て・あるいはそれ以外の何かとでもいった感じ。つまりは幻想郷が幻想になる前の時代から連なる過去話です。

 色々と小ネタが多く、過去話だけあってどこかで見たことのあるようなヒトや妖怪さんたちが多数登場します。どこまでが本物なのやら。
 個人的には鳥の妖怪さんC(実在する2ボスとは関係ありません)が好み。

 映姫様と八雲紫の話、というふれこみどおり、妖怪勢では八雲 紫が敵対存在として登場。映姫vs紫は作中で弐度あるのですが、その弐度ともが面白い。実力の有無ではなく、概念としての優劣で決着をつけるあたりが実に昔話的で素敵です。「なぞなぞに答えられなかったら食ってしまうぞ」とか、「桃を投げつけると逃げ出しました」とか。問答で答えに詰まった方が負け、的な楽しさがあります。
 弐度目の勝負の時の「余波」が特にそういった感じで、見るものによって世界は変わる、がそのまま表れてます。夜の道の枯れ柳こそが妖怪なのだ、といった話。


「話」ではなく「絵」のことで語るとすれば、今回ようやく何処が好きかを自覚しました。しょっぱなの演出が明示的だったので気付いたのは、「目」 の描き方が好きだということでした。目力。目は口ほどに物を言う、ということなんでしょうが、目での演出が作風を作り出しているなあ、と。自覚できたので すっきりしました。
 それを意識して読みなおすとまた違った見方があって楽しかったです。
 

 あとこの人の何が好きってオチ大好き。毎回不意打ち気味に吹く。「なんというか普段メタなのばっかり書いているせいでこの手のネタにはものすごく 弱いです。みもふたもねえ! と叫びながらもあーあーそうだよなあーたしかになーくそう綺麗に落ちてる!」と悶えたくなる感じ。完全に趣味の世界です。
 最終的に何を意味するかというと、「昔々あるところに」から始まる昔話の類型を踏んでいるんじゃないのかと、上での概念の話と絡めて思いました。どっとはらい。




■『その永夜に救世の手を』 サークル:双月亭


 希望は願いに過ぎねども。永琳と鈴仙の関係性の話。


 とまあ裏表紙に書かれている文字は希望をひかりと読み、願いをげんそうと読む「ひかりはげんそうにすぎねども」というものです。まったく同じロ ジックで、タイトルの『その永夜に救世の手を』も、そのまま『そのえいやにきゅうせいのてを』とは読まず、ある特定のルビを振られます。
 それ自体がネタバレになるので書けませんが。
 救世がすくい、と読むことはできたのですが、その他の部分には思い至らなかった……表紙めくって振り仮名見た時点でだいたいを察して完敗しました。
 こういうの大好き。
 永琳と優曇華の関係性を自己解釈して描いた短編ですが、描き方も解釈も好みでした。不思議とこれには思い至らなかった(そしてルビを読んで一気 に辿り着いた)ため、なぜかひどく嫉妬して転がりたくなる気分。永琳と輝夜で輪が閉じてて、優曇華まで伸びなかったのが敗因でしょうきっと。ガッデム面白い。いいなあいいなあこの本。
 激シリアスです。
 というか重いです。暗いです。でも救いがないわけではなく、むしろ救いを求める話。
 ページ数はそう多くはないのですが、短い中にものすごく凝縮されている、というよりも余計なものを完全に除外して完全に近くなってる感じ。一刀両断。演出的な無駄のなさは、描き慣れているからこそなのかもしれません。
 最後の永琳の独り言がとくにとどめでした。だってあれって、意味的には逆転の摂理で、でも彼女はどっちを願っているんだろうとか、そんなことをつらつらと。


 内容的な話。ネタバレになりかねないけれど直接的ではない感じて想ったことひとつ。
 永遠と非永遠の違いというか、永遠と「限りなく永遠に近いもの」では永遠的に差があるのでしょう。欠けた月と満月が既に別物のように、欠けた月が再び満ちて満月になっても前の満月とは違うように。
 線分と直線の違い。たとえ些細な差でも伸びれば伸びるほど別物へとなってしまう。
 永遠と完全(あるいは万能)はまるで別物だ、という話。
 概念としての永遠はすでに停滞、あるいは非存在にしか過ぎず、「存在していないのに在る」という状態に耐えることはできないといったような。時 間の流れどころか運命さえも前へ前へと走り続けるのに、運命に追いつかれるどころか運命に置き去りにされて進みゆくときを後ろから見るしかないのはどういう気分なのか。
 どこにもいない。
 光の速さを越えられない以上世界には過去しか存在せず、そして未来には永遠に到達できない、みたいな。ネタバレどころか書いている本人くらいにしかわけがわからなくなってくるのでこの辺でぶった切るように終了。
 なにはともあれ、『その永夜に救世の手を』、面白かったです。永遠についてはいつか書いてみたい。



 そして「でもそれって一言で言うとカーズ様状態だよね」と身も蓋もないオチを言って本当に感想終了。隠されている部分がどれくらい身も蓋もない かといえば、双月亭さんの本の奥付にあった今回のNGくらい身もふたもないです。何あの素敵すぎるウドンゲ。ぜひとも慧音ガイキングと対戦してほしい。




『赤とんぼ』『古郷』 サークル:めるくまある


 風神録本。二冊一セットのようなそうでもないような、神奈子本と諏訪子本です。新刊二冊、まとめて読むのがお勧め。


 多大な影響を受けた「ななつの子」を書かれたALL.氏の本。童謡繋がりなのか何なのか、今回も三人が幻想郷へくる前後の話。シリアスなようなそうでないような。やたらと曖昧なのは表現する言葉に迷ってるからです。好みで素敵な本のは確か。
 あとがき曰く「宗教色をオミットしながらそれっぽいことを言わせてるっぽくする」本なのですが、そういったものは好み。想像の甲斐があるという か妄想の価値があるというか、「それっぽさ」のさじ加減次第では酷いものになるぎりぎりのバランスの上に成り立っていて、そのあたりが好みの原因です。
 つまりは、本を読んでいると、書きたくなる。そんな本。想像力と妄想力の翼がイカロスのように羽ばたいて太陽に焼けて堕ちて死ぬ。
 そんなわけで本の感想はいつも以上に妄想だだもれです。ごめんなさい。


「赤とんぼ」は神奈子視点の本。
「逆」とのことですが、赤とんぼ(元曲)の中に直接的に「母」が出てこないことを考えれば、(そして三木露風のことを思えば)むしろありなんじゃないかな、と。声もなく姿も見えず救うこともなく、けれど概念としては存在し想いによって救われると考えるとすれば……
 神と「いない母」の同一視は多少に無理があるけれど、グレートマザーあたりからあたりから繋がるかもしれない。
 でもやっぱりそんな小難しい理屈はいらなくて、信じるか信じないかの箱猫なのかもしれません。



 そして「古郷」の方ですが、こっからは感想ですらない妄想垂れ流し。別名、批評入門。
 どうして「古郷」に「攵」がないのか、という話。
 ななつの子、赤とんぼ、古郷と、氏の風神本は童謡をタイトル、あるいはネタにした作品群になっていますが、(古郷をふるさとと読むのは裏表紙参照)、それは一体なぜなんだろう、とふいに気になりました。原曲は「故郷」だったのです。
 誤字ではなく意図的にその単語を選んだとしたら、はたしてどういう意味があるのだろう――という瑣末な点から作者の読み解くのも批評の在り方だ そうです。最終的には単なる誤字の場合も作者の無意識が働いたに違いないとか言い出しますが。作者の意図の有無すら関係なく読み手によって作品が完成に近 づいていくという恐ろしい世界です。
 閑話休題。
 そんなわけで攵が何を意味するかと調べてみたところ、
「攴の字は小さく撃つの意。手(又)に棍棒をもつ様子に象る。偏旁の意符としては攻撃すること、たたくこと、強制することに関することを示す。ほとんどの場合、「攵」に変形させて使われている。」
 とのことです。撃つ。それは弾幕ということだろうか。攻撃、叩く、強制といったことが、文字から欠けているというのはどういう意図なのか。古と 故の違いは。ともに過ぎ去った事を意味するも、「こ」ではなく「ふるい」と「ゆえ」と読み解くとしたら、その差異は明確なものとして出てくるのではないの か。
「古郷」は諏訪子視点の話です。すでに過去のものになってしまった神様の話。神奈子と違い、諏訪子は遠い遠い昔に既に過去のものになってしまっ ているのが大きな違い。だから彼女は、ある意味では一足先に既に幻想になってしまっていたとも言えるわけで……その意味では、彼女はふるさとへと帰ってき たと言えなくもないわけです。それでいての、「故郷」ではなく「古郷」。生まれ育った故郷、帰るべき場所ではなく、ただ古い昔に置き去りにされた場所。彼 女にとっての「故郷」はすでに別物に――早苗基準になっていて、そうであるからこそ幻想郷を懐かしいと感じ、またなじむ早苗に対し「ちょっと面白くない な」という感慨を抱いたのではないかと思い……
 思い……
 いやこれ完全に妄想だなあ。二次創作(妄想)の妄想はもう手の施しようがないなあ。 そして垂れ流すだけでまとまってない。

 あとトンボを躊躇なく食べるケロちゃんの次にあとがきで孤独のグルメネタを振られるともうゴローにしか見えなくなるので困ったところ。「トンボって女の子の味だなあ」とか言われたら死ねる。
 ああでも、もう片方の本が赤とんぼで、「とんぼを食べる」ということは……とか考え始めると永遠に妄想が終わらないのでやっぱり以下省略。色々ごめんなさい。 新刊面白かったです。



『ELEMENTAL 8』 前編+中編 サークル:KEMONOMICHI



 こちらも前編を以前から読んでいたのですが、感想を書き辛く中編まで楽しみに待っていた作品。ある程度指針が見えたので本をお勧めしつつ感想を。

 パチュリー・ノーレッジと、彼女を取り巻く世界の物語。シリアス本。

 タイトルで、んー? と首を真っ先に捻りました。エレメンタルは検索してみたところ「元素の; 要素の; 本質的な; 原理の; 四大の ((地・水・火・風の)); 自然力の(ような); きわめて単純な」といった感じ。では、「8」は? と疑問に思ったところから本を読むのが始まりました。

 内容以前に真っ先に目につくのが独特の絵。ものすごく癖(あるいは個性)があり、絵単体見たときからひどく印象に残っていたのですが、漫画に なるとそれが際立っていました。すごく独特。なかなか類を見ない描き方で、読んでいてわくわくします。個性全開な書き手は好きです。
 印象としてはとてつもなく雑多。図書館に本の山を手当たり次第に積み上げて作り上げられた世界があり、それを一冊ずつ整理して整えていくよう な印象があります。話の内容と合致していて良い感じ。山のように配置されたピースを、何回も読み返すことで読みとき配列していくという、(そしてその整理 の仕方次第ではまったく別のものができあがるという)図書館の本を整理して自分だけの本棚を作り上げるような楽しさが。読んでみて好みかそうでないかが はっきりと別れるタイプだと思います。そして好みでした。

 内容は紅魔館の図書館に出没する蟲を排除するためパチュリーが外へと出向き、小悪魔が内で抗うというもの。ダブル主人公に、美鈴やチルノや咲夜や魔理沙や霊夢が絡んできます。紅魔本。
 続・タイトルの考察としては(そしてそれがそのまま内容の感想に)頻繁に時計がキーとして出てくる以上(博麗神社でのお茶会にすら出てくる)、 8は時間に関係するもの、つまりエレメンタルが横軸で8が縦軸だとは思うのですが、さて何を意味するのやら。御茶の時間、つまりはタイムリミットが明確に 提示されているのか。魔理沙の方にも終了時間が明示されているし、パチュリーの側にも期限がある。ただパチュリーの方の終了時刻は「八時半」で、パチュ リーがふった時刻が九時で魔理沙が受けたのが八時。エレメンタルの加護が「一旦」「強制」「終了」なのも気になりますが……そういや八卦炉も8か。
 ああ妄想と想像が楽しい。
 というか断片的に配置されてる伏線を統合すると最終的にエロに辿り着くのですが。パチュリーさん貴方今湯船につかってもいいんですか、みたいな。ありとあらゆる時をとどめ半永久的に保存するパチュリーの図書館(すでに生み出され・忘れられた・本の墓場・失われた知識)と、自然の摂理・きわめて 誕生で・本質的な・生の誕生は相反する要素なので、その矛盾は蟲となって彼女を蝕むのかもしれませんが。 あくまで妄想なので本当かどうかは後編次第で……

 そんなわけでエロといえば小悪魔がエロい。
 当人が健全なだけに余計エロい。
 あとがき曰くエロくないそうなので、本当にエロいのは書き手か読み手かのどっちかでしょう。

 あと所々に入る小ネタにいちいち吹いてます。「ここが あの女のハウスね」ってさらっと書かれたときには一瞬気付かず気付いた瞬間玄米茶噴出し ました。危うく本を一冊駄目にするところだった……脳内でパチュリーが魔理沙の家のドアを叩いて「いるんでしょう!? ねぇ、開けてよ、マリサー」(例の 声)で叫んでいるところを想像したらもう駄目でした。白バム遊びか!
 ……白バム遊びってどの程度知名度があるんだろう……? 最近リメイクが出るそうなのであのフラッシュにも再び視線がいくのかもしれません が、というかよくよく考えたらあれ別に白バムが元ネタというわけではなく、その元々のネタがあるのでそっちからの流れかもしれません。
 枕返しといいっぽいやつといいあかなめといい門番の扱いにいちいち吹く。ギャグ漫画合同の時も思ったけどキレが良いです。その辺りの高低差、ギャグとシリアスとついでにエロの分水量がうまくまざって、長い話なのに起伏ができて読みやすくなっています。


 妄想分抜きで語れば、所々で起点として挿入されている弾幕バトルはとても素敵。氏いわく「物足りない」そうなので、いったいどこまで突き進むのか、後編が楽しみで待ち遠しい一冊です。



『望月の頃』 後編+その他諸々  サークル:みずたたき


 東方で同人してて何が嬉しいかといえば、小説本より頁数が多くなるような気合入れた本が頻繁に登場する辺り。そういった本は総じて作者の全力投 球が多くて読んでいて幸せになります。紅魔郷しかり宴に至る。しかり東方怪弾七しかり、作品にどっぷりのめり込むことができます。
「望月の頃」もそんな作品でした。後編だけで100Pをこえる前・中・後編、見事に完結。お疲れ様でした&ありがとうございました。

 そんなわけで「望月の頃」感想。とうとうラスト一冊です。

 ……しかしこの手のは完結してしまうとそれで満足してしまって書き辛いジレンマ。途中の方が妄想しまくって(上記のように)いろいろ妄想したこ とを書き散らすのですが、完結してしまい、そしてそれが見事だと「もう自分が言うべきことは何もないんじゃ」的な感慨が。宴に至る。が完結したときも何 いっても蛇足になるか妄想が光の速度を超えるかのどっちかになりそうで結局短めにまとめた記憶が。でもそのうち原稿用紙何枚か分とか書きそう。怪弾もまだ書いてないなあ……

 何はともあれ内容から。

「望月の頃」はお話のお話、物語の物語です。夏の夜に訪れた客人に昔話を語る輝夜。それは月の使者から逃げる二人が、死へと誘う力を持つ少女へと 巡り合う物語。けれど、「かつてあった、そして終わってしまった過去」であったはずの物語は、もう一人の客が「物語る」ことによって変質し――
 東方永夜抄と東方妖々夢。二つの過去が物語ることによって時間の流れから解き放たれて交差する、もう一つの昔話。

 ――昔々、あるところに。

 そんな物語の御約束から語られる、まだ月が満ちていた時代のお話です。
 永夜抄と妖々夢、それぞれ単体の過去話だけでも凄まじい量があり、それだけでも十分に成り立つものを、両方を絡めてまとめ上げ、それでいて破たんしていないのは見事の一言。

 以下、ネタばれを含む感想。

 物語を形作るために必要なものはふたつ。
 ひとつは語り手。物語を物語るもの。
 そして、もう一つは聞き手。物語を聞き、そして語るもの。一人だけでは閉ざされていて外に出ることはなく、語り手と聞き手、二つがあって初めて 物語は物語として存在する。どちらが欠けてもそれは成り立たず、故に存在はつねに二つの属性を内包する。黒と白、生と死。秘封倶楽部が独りでも一人でもな く二人なのは多分そういう理由。
 輝夜(現在)は語り手でありながら、同時に物語られることによって同時に聞き手にもなった。では、もう一人の語り手にして聴き手は? 夜闇の 珍客が紫なのだとすれば、「あなた」は一体誰なのか、あるいは「わたし」なのか――そんなことを中編を読んだ時点で考えていました。あるいは物語ることで今を変えようとすらしている のか。
 真実はもう少しだけ優しくて、寂しくもあるものでした。
 胡蝶の夢。
 ただ夏の夜の夢の如し。
 夢は眼が覚めれば消えてしまうけれど、夢を見ていたという想いは残るというような。その想いこそが本当に大切な、守りたい大切なもなのだと――そう想うような。
 月が綺麗なのは、綺麗だと想う心があるからで。
 桜が綺麗なのは、綺麗だと想う心があるからで。
 だからこそ、想いのみで構成される想い出はいつだって美しいのかもしれません。真実の記録でも簡潔な事実でもなく、当事者たちの想いが含まれた 過去。「物語る」ということは、語り手と聞き手、それぞれの想いが事実に干渉して出来上がるもの。語り手によってはまったく別の物語が生まれるように、聞 き手によってはまったく別の解釈が生まれるように。
「望月の頃」はそういう意味では、素敵な物語でした。作者が何を想いこめて物語ったのか、聞き手たる自身らには真に理解することはできないでしょうし――そうである以上、それぞれに解釈し、想うことしかできないのだろうけれど。
 良い話だな、と。
 あるいは、良い夢だな、と思いました。
 何が良いのか? 想いが。そんな感じ。


 演出面から語るとすれば、やっぱり月と桜かな、と。ほぼ各所で繰り返し出てくる(それこそほぼ全頁といっても過言ではないくらいに)月と桜が、 語り終えるときには太陽とかれた桜になっているということ。桜は枯れ、夜は明け。それを越えたあとでのラストの現の望月は恐ろしい綺麗さでした。
 目覚めた彼女の視線の先で桜は枯れていたけれども、月だけは満月として……そこに望月の頃を思い出しても、あるいは夢を見てしまっても仕方が ないのかもしれません。ただ、夢を繋げてしまうと桜が咲いてしまうのが危ういところ。物語ることで思い出す、あるいは想いつくってしまうから。やっぱり 「真実はどうであったか」と深く勘ぐる本ではなく、「彼女たちはどう想ったか」を素直に受け止める本かな、と。そんなわけで今回は解釈や考察は抜きで、感じたこ とをだらだらと書いてみました。
 見開き以外での後編お気に入りは59Pと96P。視点の描き方が好み。やっぱり黒色が好きです。他にもいろいろ書けることはありそうですがこの辺りで割愛。
 最後に総括して何かを言うとすれば、なんか全編通して輝夜がやけに可愛いです。なんでこんなに可愛いんだ。求婚したい。そんで五つの難題をふっかけられて昔話の一節に。めでたしめでたし(なのだろうか)。



 ついでにこんな長々と書いた理由づけのようなこじつけをひとつ。
 82Pのアレは多分誤字なのでしょうが、「話している」というのは同時に「話し手(が)いる」ということでもあるのだなと。
 そんな長ったらしい妄想感想でした。読み返したら本当に長かった。




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... ■2008/5/26
■第五回博麗神社例大祭 新刊紹介兼感想




「おのれ小町め!」 壁画に眠る

 去年の例大祭で出た合同誌、「ニューシネマ幻想郷」で素敵なプリズムリバー漫画を描かれていた方。個人誌を出したと聴きとびつきました。
 酷いくらいに仕事をする映姫さまと酷いくらいに仕事をしない小町ちゃんのギャグ本。
 運動不足のえーきさま超可愛い。
「きゃん」は次の即売会で誰か造ってそう。ラストでもちょっと活躍してて、しめが綺麗。

 おまけに萃香と霊夢の四コマが4Pほどのっていますが、酷いくらいに可愛い萃香と酷いくらいに酷い霊夢が対象的。むしろ霊夢以外はみんなくりくりしてて可愛い。
 この霊夢を笑えるのは、地獄兄弟の兄貴を笑えるくらいの人だと思います。

■「ファンタジッタ フィアー テール」 トイヘルベッケ

 ちょっとおかしなこばなし。
 の、二本立て。紅魔館メンバーによる御伽噺と、秘封倶楽部の喩話。
「#1レッド ケープ ガール」は赤ずきんちゃん。赤=H どの辺が? という話。色々と正反対になっていて、元からのアレンジ具合が素敵。これ、逆回しになっているのにお伽話の類型からズレてないんだよなあ。お約束というか、お話しの作り方が上手いです。
 でもお嬢様、ラストから2P目のその台詞は自尊心極大という感じ。

 「#2 穴」は穴。こちらは昔話でも御伽噺でもなく、確か筒×のアレが元になったアレで、正しく小噺。でもさんざん「話した」あとで実際に見る(視点を変える)ことによって真相が見えてくるのは良いです。嗚呼机上の空論。でもそんな喩話ってやってると面白いんだよね――というのがウェイトレスさんのセリフに出てると思います。
 ある意味いつもの秘封倶楽部。いつものじゃない秘封倶楽部ってどんなのだろう。
 あの一コマの表情の変化が良いな。


■「イーストサイド物語3」わすれな部屋

 今回表紙をお願いしたあゆみとおるさんの同人誌。過去のペーパーなどの詰め合わせだったり色々。旧作分豊富。小ネタの連続。
 全体的にピンク色。ネチョではないけれど、空気がピンク。
 フリースペースの「あれはパチュリーではない、もっとおぞましいなにかだ」というのがある意味全てなのかもしれません。
 お子様ランチじゃないか!


■「INTERVAL」 ALEXANDRITE

 バター犬でケモックスな話。ごめんなさい嘘です。だいたいあっている気もしますが。
 ケモックスこと犬走椛がメインのギャグ本。ついでにいつもの紅魔館メンバーが活躍したりしていなかったり可哀想な目に遭ったり可愛かったり。
 13ページ最後のコマでの早苗さんの叫びは、たぶんおそらく間違いなく、作者の本音。
 タイトルの通り、「ちょっとひとやすみ。」といった感じで、肩の力をぬいてまったり読める本でした。

 なんで冒頭でケモックスとか言ってるかといえば、HPに飛んでいただければわかると思います。具体的には今月の八日。

■「いつものにとり」まりおねっと装甲猟兵

 いつもの。
 縦軸から横軸まで、古今東西あらゆる方向にネタが散らばってる、いつものといって通じる、けれど決してマンネリにならない恐ろしい本。。これ全部わかる人がいったいどれくらいいるのか、わからなくても面白い、むしろ解説すると意味がない、そんなまりおねっと装甲猟兵さんの本でした。
 アリスいないけど朱鷺子もいないから平気! でもよく考えたら朱鷺子は一部限定の名称だった気がします。出なくても仕方がないか。香霖はいるんだけどなあ……



■「Happy End」 あさつき堂

 本当にハッピーエンド! 本当にハッピーエンドじゃないか!
 今回の「黄金の真昼(日訳)」であんな小悪魔を書いたり双剣舞でこんな小悪魔を書いたりした当人が言っても何ひとつ信用ないですが、ハッピーエンドの物語。素敵すぎ。

 4P目の見開きから全力全開といった感じ。これはまずい。扉に、棚に、白。のっけから物語にぐいぐい引きずりこむ力があって一気に読んでしまいました。けっこう分厚いのに中垂みがないです。
 ウェブコミックの続編ですが、読んでいても読んでいなくても面白い造りだと思えます。異なる緊張と予感を抱きながらページを読み進めることができる本。知らなくてもどきどき、知っていてもどきどき。
 最後の笑顔は対照で非対称。こっちはウェブコミ読んでるとにやりといけるので、ぜひ読むことをお勧めします。同じ笑顔でもこうも違う。
 小悪魔とパチュリーが好きな方にお勧め。片方だけでなく、両方をまとめて。

 幻想の中で忘れられるのはつらいもの。

 くらーくておもーいのは好きですが、それはあくまで対比としての存在があってこそだと思います。そう言う意味では、素晴らしく素敵なハッピーエンドの物語でした。ありがとう。


■「ROSE Chain」 笹車

 何を失ったのか。
 何も失っていないのか。
 何を得たのか。
 初めから得ていたのか。

 そんな話――というわけではないですが、そんな印象の物語。話の内容としては、咲夜さんとレミリアが決闘するお話です。弾幕遊びに追加ルール。胸に花をつけて、先に散らした方が勝ち。古の決闘。薔薇の花を散らす、は死亡の暗喩だっけな。
 どうしてもウテナを思い出していまいますが、そういう決闘。

 決着は丑三つ時に。

 感想かきながら読み返したのですが、ようするに補充できたから彼女は満足なのかな、と思いました。代わりのもので埋めるということ。
  おまけとして、コスプレパチュリーは可愛格好いい。

■「宴に至る。後編」 いよかん。

 ……これ感想書いちゃったらネタバレしか書けないというか、どうしても内容に言及する羽目に……
 長編で物語をきっちり書いているととくにそう。どうしようこれ言及しちゃってもいいのかなでもそれだと何も見ずに読んだ方がよくないかと、そういう奇妙な悩みが。できるのならばいつか批評とも論文ともレビューともつかないようなものを、鬼や宴というキーワードを交えて長々と書きたいです。


 そんなわけで鬼の物語、ついに閉幕。
 前篇後編から見事にだーまーさーれーたーとうなりました。いやこれ勝手に勘違いしていただけの可能性もあるのですが、てっきりこう、先にあって――だと思っていたのに。長編だけあって大小のひっかけが。何言っているか読んだらわかると思いますし、読んでもわからないかもしれません。読まないことには始まらない、といった感じ。始まりもしないし終わりもしません。一気に全部読んでも良し、前中から間を置いても良しで楽しめました。

 感情を全力でぶつけている萃香が素敵。

 まだ失っていないもの、失いたくないものの話。
 もういいかい――が綺麗に話に絡んでたなあ……
 あと鬼格好いい。下の本の感想でも書いてますが、オリジナルキャラクターがきちんと話に組み込まれてまとまっている本は大好きです。だって世界を広げたり解釈したり別の面から見るのって、二次創作の醍醐味だもの。あの少年もあの少女も、名もない鬼でさえ魅力があるのだもの。

 光の描写が綺麗。

 読み終わって思ったけれど、大切なのは「まだだよ」「いいよ」という答えではなく、「もういいかい?」とまず問いかけることにこそあるのだなと、そんなことを思いました。本篇にはまったくもって関係のないかもしれない感慨ですが。
 全部まとめると小説本よりも厚いのですが、それでも削ったような気がしてくる不思議。終わったあとでも色々と想像できる、終わってしまったことがものさびしいような、これは「終わって」はないよなとそう思えるような――宴に至る。前中終、面白くて素敵な本でした。ありがとうござました。


■「紅魔偏愛事情」 鳩血

 紅 美鈴と十六夜 咲夜が村人と関わる物語。さくちゅー、と書くと咲夜さんがちゅーするように聞こえますが違います。
「かつて助けた子供が大人になってるのに、美鈴は何も変わってない」というさりげなく描かれてるのは、よくよく考えていくと結構ガチです。泣けそう。そういう話じゃないですが。
 お話しの造りがしっかりした本です。

 上でも書いてありますが、そういう本は好き。特に、オリキャラを出す場合に「名前」に気をつかっているのは特に。名前は大切なものかつ重大なもので、それをつけるというのはきちんと意味があって――「宴に至る。」では意味をつけて名前があったし(人間の登場人物たちには名前が必要だったし、鬼たちには名前がある意味はなかった)、「紅魔偏愛事情」の彼は名前が必要なく、職人という立場こそが重要だったと(ラストの演出にも絡んでくるように)。表から見た場合にも裏から見た場合にも、「名前」はとても大切な意味を――って長い一文長い!
 要約。名前を呼んで、とかいう本があったらすぐ飛びつきます。

 話を元に戻すと、すごい丁寧に作ってあります。
 咲夜さんの人間味が高めで、美鈴のキャパが大きめ。
 そういうのが好きな人にお薦めです。


■「こどもな日」 +legacy

 咲夜さんと見せかけて今夜さんな咲夜さん本。朝起きたら咲夜さんが小さくなってしまった上に薬を盛られちゃってあら大変咲夜さん可愛いよ咲夜さんな話。
 大人だと変態なのに子供に戻ると許せる、というのは世界の真理かもしれない。
 コメディ+可愛さな本でした。
 本当に頭スポンジなのは、たぶんこの咲夜さん。



■「かみのこびより。」 カゲ路

 今回「神なき世界に愛はみち」を描いていただいた方の漫画本。幻想郷へとやってきた早苗さんとアリスの話。八坂一家、でくくられる残り二人に出番があるかどうかは、裏表紙を見ていただければ一目瞭然。可哀想なケロちゃん……
 雰囲気としては前半がほのぼのとプチコメディの中間、後半がフェチズム。きせかえさなえさん。さくSakuさんの本でも着せかえられてましたし、何か脱がしたくなるオーラでもあるのでしょうかこの人。

 ともだちのはなし。

 アリスを見て外人と思う早苗さんが可愛い。そういう感想は自分だとあんまり浮かばないので新鮮でした。そうかそうだよなあ……秘封倶楽部の二人だって片方は外人なんだよなあと今更自覚。両方日本人的考えでした。髪の色が鮮やかだったり制服が奇抜だったりするゲームばかりやっていることの弊害です。ベルトの穴が一個違う、とか、感性の違いが素敵。見ているものは同じでも見ているところが違うんだな、と。
 同じものを同じテーマでかいても別モノができる不思議が楽しい。

 全体通してアリスも早苗さんもすごい少女少女しています。
見ていてちょっと恥ずかしいくらいに。



■「フレックス! にめんぐみ」 めるくまある

>歴代二面ボスたちの覇権争いを描いたシリアス超大作
 HPより。間違ってはいないけど本当のことでもないだろ……! とか思ったらある意味間違いではありませんでした。根底にあるのはそんな感じ。
 二面組であるチルノ、みすちー、橙が新たな二面組こと雛のところへいく話。
 前半でさんざん笑って、後半じんときて。
 特に後半はそれだけで一本書けそうなものを短いページできっちりがっつりやられてるので、「うぎゃーキン肉マーン」とか叫んで悶えたくなります。わかりにくい比喩でごめんなさい。
 いや最後まで二面組はギャグペースだけど、雛がシリアスシリアスなので対比がすごいです。ラストはその雰囲気が混ざり合って柔らかくなって素敵。
 雛さんニボスなのにすごいカリスマ。どれくらいかというと
雛司令「私に良い考えがある!」
 これくらい。また微妙な。

 と、ここまでが新刊の感想。
 以下長い上に新刊直接関係ないです。

 既刊であるHalations.3を手に入れたのですが、予想していた通りに大当たり。フランいいなあパチュリーいいなあと机の前で転がってます。
 実のところ怪弾七の感想をすごく書きたいのですが、こぴれーしょん3が出るまではうまいこと書けそうにもないので保留しています。まだ読んでない部分があるのです。
 七つの子の感想を書いたときにもちょっとふれた気がしましたが、ここのサークルさんの本大好きです。
 絵が良いとか、演出が凄いとか、『物語』が練ってあるとか、好きになる理由がいろいろ詰まっているのですが、一番は言葉です。
 絵を描く側ではなく小説を描く側からの感想なのですが、言葉遣いが滅茶苦茶素敵。言葉を選ぶのも言葉を遣うのも。台詞もだけれど、モノローグも特に。
 決してわかりやすい作風ではなく、書くキャラクターたちも決して「説明」はしないんです。暗喩と描写だけで物語を物語っている。だからこう、全てが渾然一体となってる感じ。
 正直「それはまたちょっと別次元の問題だろう」とはわかっているのですが、この人が書いてみた小説とか読んでみたいです。この絵とこの描写があってこそ、という気もするけれど……うんどうだろう、凹むかもしれないし、踊るかもしれない。
 決して万人向けではないけれど、少しでも感じるものがあると掴んで離さないような、そんな作風でした。ついでに全部掴み切ってる気もせず、こんぴ3が出たらまた読み返そう。

 一番好きなのはフランの独白。

 ウェブコミも面白かったです。


■「砕け鉄拳、唸れ烈風」 眼帯兎団

 鬼vs天狗。
 本当にそれだけをかきっと書ききった本。酒の席の冗談から、萃香と文が戦うことに――という、誰もが一度は夢見るドリームマッチ。登場人物もこの二人だけ、完全に鬼と天狗だけの物語。
 タイトルだと鬼と天狗だけれど、どちらかというと鬼メイン気味。
 途中以降萃香さんが上半身つねに真っ裸ですが、エロというわけでもなく。戦闘の内容と照らし合わせると、「相撲」かな。山の外に漏れないように、という前置きで戦ってますし。

 かなり個人的な意見だけれど、萃香がめちゃんこ可愛いです。 

 どうでもいいけど文さん、高速うたってそのマフラーだとまるでどこぞのサイボーグ戦士のよう。誰がーためにー(ネタのために?)。たぶん頭のアレは加速装置。


■「Ride on Shooting Star」 ホットドックチャック

 ホットドックチャックさんの霖之助と紫のシリーズ総編集。
 ほとんど持ってるし全部読んでるし感想もかいたけれど、良いものは読み返しても良いものです。眉毛が修正されていたりするそうです。
 表紙と裏表紙の対比は好み。通称外ハネ蓮子が可愛いです。この子鴉が絶対似合う。いつかそんな話を書こう。黒ネコと鴉をつれて旅に出るの。

 内容としては艶があってしっとり。香霖SS書くときにかなり影響された覚えがあります。なをさがすたびなどの言葉遊びも含めてお気に入りの話群。ここの本も言葉や雰囲気をすごく丁寧に描いている感じです。

 ……感想というか自分の好みを暴露しただけのようなモノになりました。
 あー……全体としてカップリング、とはまた違った感じ。この魔理沙は、良い女になる気がします。
 タイトルは多分、マイジャーなグループことピロウズの曲から。だと思うけれど、自信なし。

■「Candle's length」 グライド

 咲夜さんが死んだ話。
 そうとしかいいようがない短編。短いのですが、その中にぎっちりいろいろ詰まっています。波波と注いだ紅茶が揺れてしまったような、そんなイメージ。過去形なのに意味があり、その辺が内容に絡んできます。
 最初からぐいぐい引きつける魅力がある本です。4Pまで読んで気にいったら買って損はない――と思いますが、これよく考えたらイベント前に言わないとほとんど意味ないですね。委託だと読めないわ。

 個人的には6−7Pの見開きが素敵。大胆かつ衝撃的で、そのくせレミリアの表情が卑怯なくらいに魅力的。
 

■「幻想・あるいは波の音」 うまのす


 幻想とならなかった海を探し、幻想となった波の音を聴くおはなし。
 絵本調の本で、ぜひ手に入れたかったのでほくほく。表紙からしてすごく淡くて綺麗。足元の海がどこまでも広がっていそう。

「海って、なんだ?」

 という台詞はどきっときました。大昔、外の世界に海を見に行く――という話を書いたことがあるのですが、そもそも「海が何か」知らない可能性も高いんだよな、とそんなことに今更気付く。
 貝殻を手に入れた魔理沙が海を探し、その果てに海を幻視するような、素敵な絵本。いえ、漫画本ですが。

 作者さん曰く「ちっちゃな子の好奇心」な話。その通りだと思います。
 ラストの情景がとても綺麗。


■「蟲と魔法の焙煎珈琲」 ふすま喫茶

 蟲の御大将ことリグル・ナイトバグが、或る日蟲を統率することができなくなり――という話。カリスマを求めて西に東にカリスマ持ちのもとへと飛びまわるリグルと、それを手伝うことになった魔理沙。けれど、統率を離れた蟲たちは暴走し――
 プロットしっかり作られた物語。読み応えばっちり。
 この方のリグルは可愛いし格好いいです。自分に自信が持てなかったり、がんばろうと前を向いたり、色々なところが。
 そしてそれに共感し、そうであるが故に対決する魔理沙は素敵。今回の話の主人公は、リグルだけでなくきっと二人。

 魔理沙の普通だぜ、という台詞はとても好き。

 タイトルの意味は、読み終わったとき眼前に提示されています。リグルと魔理沙が――というだけではなく、それに言葉がかかった、良いタイトルだと思いました。

 余談。
 カリスマ組で永夜までいくかと思ってたのでちょっと残念。出たら出たらで話的に助長になりそうですが。
 あと、以前の本でもサポート役に回っていた慧音先生がメインの本がいつか読みたいです。これはもう感想じゃなくてただの願望だな……


■「Byebye, Moon」 airdrop

 バイバイムーンでさよならお月さまな話。秘封倶楽部が永夜抄と月を覗き見するような、出番的には秘封と永夜面子が半分半分な本です。月の表側と裏側を交互に見るような雰囲気。
 さながら秘封倶楽部の二人は幻想郷の衛星のよう。

 あるいは、望郷と幻想郷の違いの話。

 問いかけから成る、ふわふわとした砂糖菓子のような、夜に月を見ながらのむ甘いココアのような、そんな本です。うわ訳の分からない説明だ。
 この二人ならアポロチョコで月までいけそうです。甘い甘い。

 天蓋に映る月の下、ふわふわ浮きながら本を読むパチュリーの駒がお気に入り。これだけで何か一つ話を書きたくなるくらい。


■「萃まる夢幻」 Lab*


 とても面白かったですが、この本については色々とアレなので語り得ぬことに沈黙せねばならない状態です。おもに個人的な理由で……ぶっちゃけていうと似たような話を既に何回か書いているからです。ははは何も書けない。何回も書いたというのは当然好みな話というわけで、しかし作者さん曰く「鬼にそそのかされてしまった少女」かつ「こんな幻想郷は嫌だ!」な話。

 宴が終わり、
 萃めることを止めたらどうなるか、という物語でした。

 個人的にあとがきで予告していた次回作が楽しみです。


■「かさねかぜにくさび」 武者プルーン

 八坂一家が幻想郷へと訪れる直前の話。
 と書くと神なき以下略と被りますが、内容は大きく異なり、神奈子様と早苗さんがメイン。忘れゆく神と、忘れてしまう人の物語。
 人は、笑ったり、泣いたり、時に死んだり。
 神は、最後まで笑ったり。
 わすられてしまうことで消えてしまう神奈子様と、心にくさびをうちこむ早苗さんが素敵。

 もう一人の神さまことケロちゃんは一貫してマイペースです。重要ですが。カエルキック! カエルキック! ちょっぴりポルノい。


■「病状進行中」 しめさばダイナミック

 テンションたけーテンションたけーメディスンめがっさかわえー
 とそれだけで感想終わってもいいよねと思えるような、しめさばダイナミックさんのいつもの本。表紙の通りに鈴仙の瞳が暴走してしまい、四方八方手裏剣風味に狂気をばらまくのであら大変というお話でした。
 ここの優曇華はいつだって苦労人で、てゐは黒可愛いなあ……

 あともこーさんはどう考えても頭がパーになってると思います。
 スペルカード「パー」とか、そんな感じ。

 後半は珍しく(なのかどうかわからないけれど)シリアス気味な漫画がのっています。これも面白かった。
 袋が落ちるコマが好み。


■「東方夢現回想」 極彩色

 今回TSPに参加していただいた彩社長さんの本。
 設定好みだし面白くて好きな本なのですが、続編の二冊目ということで個人ルールに従いまだ感想かけません。
 三冊目で完結するそうなので、楽しみに待っています。


■「東風谷早苗がドロワーズをはくかもしれない本」 赤色バニラ

 同じく今回TSPに参加していただいたくまさんの本。そして創想話のうにかたさんが脚本の本でもあります。秘封倶楽部ノベルゲーム長編マダー

 登場人物が本気で真剣にドロワーズとパンツについて語り悩み戦うシリアス本。もといコメディ本。シリアスなコメディ。
 ……というか、コント?
 誰かハリセンもって「なんでやねん!」って突っ込め! と思わず本の前で突っ込みたくなるようなそんな本です。表紙からしてドロワーズ連続。そういやまったく関係あるようでないのですが、ドロワーズにも長さが色々あって微妙に名称わけもされているそうです。トランクスくらいの丈しかないものから、それこそスカートの下まで見えるものまで。
 ……これ長々と書くと変態っぽいなあ。
 でもせっかくだからペチコートとかも描いてほしいです。こう、ふくらんでこそ。幻想郷でふくらんでいるのは不思議パワーというより夢とロマンかもしれません。
 ……
 すさまじく脱線しました。
 ある意味この本そのものが脱線した挙句斜め上に銀河鉄道がノンストップで飛んでいくような話です。フェチズムの塊。あと早苗さんが可愛いくらいに可哀想な子だ……
 というか後半になればなるほどSAN値が全般的に低下してます。すごいオチというか酷いオチというか。

 あとパンツはかないでドロワーズはくとすーすーするって慧音が言ってた。



■「燦々幻想郷」
■「もちづきのころ 後編冒頭」 みずたたき


 燦々(さんさん)と読みます。さんさんさん、さわやか×組という例の歌は(著作権に考慮して伏字とさせていただきます)これのことです。
 意味は「美しく光り輝くさま。鮮やかに輝くさま。」(大辞林より)
 本の中身は、夏の長雨の幻想郷を切り取って描いたもの。雨の中、あちらこちらで、それぞれが雨を過ごし――やがて晴れを迎えるまでの情景が鮮やかに描かれています。
 燦々、というのは雨上がりの太陽をもっともイメージするのでしょうが――見開きページは、まさしくタイトルに相応しい素敵なものでしたが――それ以外にも当てはまると思いました。たとえばそれは炎の照り返しを受けて輝く雨だったり、雨を映す瞳だったり、あるいは恋色の魔法だったり、人の心や思い出だったり。
 そういった鮮やかに輝いているモノが、幻想郷に満ちているのだな、と。
 晴れと雨、どちらが欠けても成り立たないのだと、そう感じました。

 ……しかし真骨頂はどう考えても冒頭と奥付のあとの小噺な気が。だってこの人、独りだけ傘が影になって輝いていないんだもの。ホラーでないけど半端なく怖い。恐ろしい妖怪ほど美しく微笑む。
 最後のページでがっちり心を掴まれ、しかもその後にあとがきも何もないため、余韻が半端ないです。ぐらぐらと揺れて今すぐにでも小説書きたくなる感じ。後書きなくて奥付前にもってきてて、そのあとで斬り落とすように終わってるのが特に原因かもしれません。この余韻はヤクい。ぞくぞくする。素敵すぎる。
 そんなわけで、胸張ってお勧め。


「後編冒頭」の方は、長編「もちづきのころ」の後編プレビュー折本です。怪弾七も手に入れ、宴に至る。が見事に完結した今、一番「続き」を待ってる作品かもしれません。
 こちらはウェブで公開なされるそうなので、内容については特に語りません。
 が。
 関係あるような関係ないような趣味かつ個人的な話をちょっとだけ。
 以前にも語りましたり、今回の三月精本でもそうですし、明日書く予定の「幻想郷百物語」感想でも触れますが、「話すことによって世界が形作られる」というのは大好きなテーマのひとつです。しょっちゅう書いてます。「言葉が世界を造る」。「おはなしの、はなし」。物語ることによって物語が作られ、観客によって結末が変わる。
 後編を読むまで正しいとは限らないことなのですが、と前置きして。
「もちづきのころ」は回想の形をとった「おはなしの、はなし」です。すでに終わったことを話しているはずなのに、色々なちゃちゃによってお話の展開が変わり、そのことによって起きたことが別物になっています。観客が舞台にあがってくるのではなく、観客と役者の二つによって物語は造られる。
 それはつまり――観客が拍手をすればティンカーベルが蘇るような、そういうことなのです。
 そういった作品はとても好みなため、いったい「後編」はどうなるのか、どうまとまるのか、あるいはまとまることなく広げるのか、放るのか畳むのか――と楽しみにしています。
 で。
 もはや感想でなくなっていますが、もう一つだけ。幻想郷って、失われたもの、望まれたものの世界で。それってつまり、拍手が続く限り役者たちは……………………
 嗚呼恐ろしくも素敵で、それはそれは残酷な御伽噺、といった風味。これ、いつか描きたいです。タイトルは多分、「ティンカーベルに拍手を」。
 


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■サンクリ■



■春の陽気にさそわれて サークル:HAPPY CLOVER
 漫画本。巻頭カラー数ページがイラストで、ポストカードにもなっています。
 現在机の上にそのポストカードのフランが飾られていたり。最近フランがお気に入りです。
 本篇は魔女三人組のお話。タイトルの通りに、春の陽気のようなほのぼのとした物語。魔女組、といいつつ霊夢とにとりがでてきますが。
 魔女たちの季節ボケにすごく同感する本でした。最近イベント単位で季節とらえててる気が……


■Best picture  サークル:すとらいぷぱたーん
 こちらもフラン本。表紙と裏表紙にひかれて購入。ある意味そこに全部詰まっているような気がします。内容にまったく関係ないのですが、本のさわり心地が良いです。ライターで燃やして跡をつけたくなる感じ。
 内容はフラン独白漫画本。フランはぐりん、がよく似合う。
 閉じ込められた地下室で話しかける人形たちは七人の小人たち。ちょっと人数足りないけれど。長い長い眠りについて七人の小人と楽しく暮らしていたのに、王子様に強姦されて叩き起こされた白雪姫の苦悩やいかに――とまあそんなイメージ。
 夢見ていた方が幸せかも。


■マリサさんI 〜恋せよ乙女! 幻想郷編 サークル:東匠壽庵
 凄まじい安定感。予定調和万歳。
 感想も紹介もいらない感じ。HP見て気に入ったら買って本棚の片隅にでも置いて、なにかの休憩時に手をのばして読みたくなるような本でした。
 新刊とは直接関係ないですが、HPにあったポスターが素敵だったので印刷して壁にはる予定。こういうのいいなあ。


■あるお店の一日 その2 サークル:ERA FEEL
 えっちまんが本。某馬車な喫茶店の魔理沙。いたジャンだけでしか知らず、本物を見たことがありません。
 内容としては香霖堂で店番をする魔理沙の話。その1が霊夢で、本編中にちょっと伏線があるので次はうどんげか咲夜さんでしょうか。森近 霖之助さんだったら笑う。
 袴にドロワーズってすごいなあ……

■だいちこく サークル:赤色バニラ

 秘封倶楽部と早苗さんの、『ソトビト』の物語。
 舞台は幻想郷の外で、やっぱり友情のお話。早苗さんは友達になれたんだろうかと、そんなことをふと考えました。
 お気に入りは22Pの流れ。こういう間は大好きです。


■ラズベリーヘヴン サークル:前転受け身友の会

 きゅ――――っ。
 以上。ふらんちゃんちょうかわいい。いや中国本ですが。でもこれ表紙レミフラ……主役は間違いなく中国ですが。テンポよく進むギャグ本。
 きゅ――――っ。
 タイトルロゴが素敵。こういうの文章じゃ無理なのであこがれです。
 スペースに何度も何度も訪れてごめんなさい。あと秘封倶楽部いつかかいてください。
 さっきから蓮子してるきゅーは本編中の一シーンです。ふらんちゃん超可愛い以下略。


■あした サークル:Show and tell
■おにふく サークル:同上

 淡い絵で淡い話で淡い色の本。空気が淡い。甘いでなく淡い。
 シャボン玉が割れて消えたけど空中できらきらとぷりずむ現象を起こしたのが視えたような、そんな感じです。どんな感じだ、と聞かれたら困るなこの喩え……
「おにふく」は萃香の話。鬼で福で鬼を含む。外より内に。
 時折つかわれる目を描かない絵の表現が素敵。一番すきなのは7〜8のタイトルの見開きですが。いいなあこれいいなあ。
「あした」は優曇華の話。13Pからの流れが好き。最後に旗が見えるのが特に。イントロ部分と対比になってるのかなあこれ。
 輝夜の話もちょっと読みたくなりました。
 うどんげはなきむしさん。


■夕焼け小焼けで日が暮れて サークル:ヨモギ汁
 この歌の続きってぱっと思い出せません。ななつのこの歌詞も替え歌ばかりが頭に浮かびますが。 カラスは好きです。
 そんなわけでケロちゃんこと諏訪子様な漫画本でコピー本。
 タイトルに童謡がくるのには弱いなあ……愛郷というか哀愁というか、ずきずき刺激されるものがあります。
 中身は諏訪子様の一日をきりとったもので、最後に一抹の寂しさを覚えつつも、そう悪くないと言えるような、そんなラストでした。ラストの文言がすべて。
 ……今更すぎるけれど、EXなんだよなあ、とチルノとの絡みを見て思い出しました。


■柄にもない話   サークル:ALEXANDRITE
■Rival       サークル:同上
■Heartful SUNDAY  サークル:同上

 今回初めて手をのばして大当たりだったサークルさん。思わずスケブをお願いしてしまいました。ありがとうございます。
 三冊とも紅魔館メイン本の漫画本。ギャグとシリアスがいい配分で入り乱れつつ、漫画ぢからが高くて読むのが楽しかったです。 HPでサンプル見てびびっとくるようなら手にとって間違いはないんじゃないか、と無責任なオススメを。
 咲夜さんのスカートの中に隠れるレミリアとかヒエラルキーの底辺となったレミリアとか温泉シーンで一人だけ隠すところのないレミリアとか好きです。一番好きなのは不夜城レッドのアレですが。ふいに見せるシリアスさが良い感じ。
 例大祭の本が楽しみです。 手に入らなかった既刊を今度探してみよう……



■アイノウタ サークル:ARKADIA
 今回手に入れた本のうち、ただ一冊だけ東方外の本。
 PCゲーム、沙耶の唄の同人誌でした。
 ……いいなあこれ。何がいいって、ハッピーエンドでもトゥルーエンドでもなく病院エンドのあとの話なのがいいです。あのエンドの寂しさはとても良い。
 ほとんど衝動のように手にとりましたが良かったです。見本誌なのに頂いてしまいました。この場でお礼を。ありがとうございます。





■C73購読本一部感想


カケラ  サークル:笹車
モノクローなコピー本。
パチュとレミリア、そして咲夜さんの切り取った日常の一コマ。
短いながらも素敵な雰囲気と好きな絵柄。
とぎれながらはねるように飛ぶ二人の会話のテンポが良かったです。


夢想天狐2 サークル:わすれな部屋
壮丁にこっていて、表紙を「触った感触」が良い。以前版画だった気もするけれど、 3はどうなるのかな。
裏表紙の二人は「偽三月精」を思い出して笑ってしまいました。
中身は霊夢の式神に藍がなるお話。独特のテンポとこねたで進むほのぼのな真面目話。3が楽しみです。


モチヅキノコロ 中編 サークル:みずたたき
こちらも続きものの中編。
月から来た者と、桜と或る者の道が交差する物語。ガチシリアス。
タイトルは某歌仙の言葉と、「月」をかけてることにきづいてああ上手いなあと感嘆 。こういう二つのお話が交差するのをきちんと書いてみたいです。
妖忌が死ぬるほどに格好よかったり、揺れ動く輝夜が可愛くもまぶしかったり。
後編が待ち遠しいです。
46Pの一番上のコマ(コマ枠はないけれど)がお気に入り。


純粋率を少しだけ上げて。 サークル:PERSONAL COLOR
早苗さんが妊娠した!(挨拶)
そんな勘違いをいきなりしてしまいました。そんな風神録本です。いや、最初のシー ンを見てのただの勘違いなのですが。
内容は不安定な早苗さんと、それを取り巻く確定しない状況に惑う神サマのお話。風 神録はまだ数が少ないので、こうやって読めてうれしいです。
杯の酒にうつる月が良いなあ。
個人的にはすごく「間」がうまい書き手さんだと思いました。
最後のぺーじのけろちゃんがお気に入り。
あ、えっち本です。


■一富士二鷹Hチルノ サークル名:ロクカワいよかん。
二人合作本。
大みそかと新年を意識した季節感あふれる本でした。たった今年越ししながら読んで いるので特にそれを強く感じます。ショップ委託の場合はちょっと残念。一年封印す ると素敵に読めるかもしれません。
ロクカワさんは4バカの話。バカは可愛いなあ。
オチがきれいに落ちていました。とりあえず味噌を買いに行こうと思います。
いよかん。さんのは風神キャラが絡んだ新年のお話。
ケロちゃんとチルノが並んでいると1ボス同士にしか見えません。でも二人とも1ボ スじゃ……
19Pの一番下がお気に入りです。三者三様の態度、というのが出ていて面白い。


氷をも解かす程度の能力 サークル@寝待月茶屋
カタログでアリス余裕でした(挨拶)
表紙と裏表紙の格好よさはガチ。ベタとモノクロには弱いのです。
世にも珍しいレティ・ホワイトロック本。
魔理沙は笑顔と死亡フラグがよく似合っています。


■初雪。 サークル:PERSONAL COLOR
風神録のミニコピー本。
短いですが、幾度も読み返してじんとくるものが。
受け手側がいろいろと連想し想像してしまいます。
そんなことはさておいても、やっぱりケロちゃんがすっごいかわいい。


夢は無敵の魔法使い サークル:しめさばダイナミック
前回の秘封倶楽部本が気に入って購入したところ、やっぱり当たり。
ハイテンションのハイテンポでぽんぽん進んでいくお話は爽快です。魔理沙はやっぱり魅力的。(いろいろな意味で)。
「魔法使いって何ができるの?」からの1Pの流れは秀逸。
ところでまったく関係ないのですが、巨大な輪を操って崖から落ちたりするのを見ると大運動会とか思い出しますね。


舞風 / きつねのよめいり前篇 サークル:黒の狐
舞風のほうは珍しくイラスト本で、サークルチェックで気に入って即買ってきました。
かなり独特な絵で、好き嫌いがはっきりわかれるタイプですが、大好物です。
サンプルみて気に入ったなら買って損はないかなあ、といった感じ。
四季のように様相を変化する紫が魅力的。
きつねのよめいりの方はマンガの本。
見開きは良いです。少女漫画というよりは、女性漫画といった雰囲気。ひゃっきやこーしょーとか、そのあたり。
続編でどう落とすか楽しみです。

忘却旋律カミガミの興神曲 サークル:ホットドックチャック
ケロちゃん
マジ
かわいい

……ケロちゃんが可愛ければそれだけでよいような気がしてきましたが、たぶん気のせいではないのでしょう。 風神録キャラで一番好きです。ケロちゃん合同とかないかな。


アブラメリンブラックマジック サークル:toyphelbecke.

「夜明けの魔女と切り裂き悪魔のおはなし」<本文引用>
上のとおり、ぱちぇとれみーの物語。というよりは、お伽噺。
実在の人物であるA氏(いや、そもそも実在したのかは不明瞭だけども)を元に話を膨らませ、けれどあとがきでのすぱっとしたきれいな切り落とし方に笑まずにはいられませんでした。
素敵。
以前絵をみかけてすごく気に入っていたのですが、話の中身も面白くて大当たりでした。小悪魔がくるくる動く動く。
時々みせる切れ顔レミィが魅力的。全体通して、表情が良いなあ、といった印象です。病みぱちぇとか。

同サークルのバッドトリップクロニクル。
<きゅうけつきとかりうどのおはなし」<本文引用>
こちらもお気に入り。かりうどさんが運命を乗り越えて運命とお友達になるお伽噺。
ごくごくごく個人的な趣味ですが、×が落ちるコマはお気に入り。



■東方紅楼夢




『ユメイロバタフライ』 ユキゲノム

 少し前の少女漫画を思い出す作風。
 永遠亭・胡蝶夢丸をテーマにしたお話なのだけれど、赤い丸薬を呑めば楽しい夢を・黒い丸薬を呑めば悪い夢を――のくだりでふとマトリックスを思い出しました。アレは赤と黒だったかしら。どちらにせよ「色を選ぶ」というのは昔から大きな分岐点になっていて(チェスのコマとか。その場で走っていないと追いつけなくなるとか。)選択に使われるのだけれど、「二つ同時に飲む」というのはゼロと無限大の両方を持ちえる輝夜ならではなんだろうな、と思ってみたり。
 ものすごい脱線してますが、面白かったです。12Pの永琳の口元がお気に入り。
同サークル新刊の『ドーリィドーリィメモリアル』も購入。こちらはアリスとメディスンの人形話。個人的には永遠亭話のほうが好みで、ドーリィドーリィメモリアルのほうが造りが良い感じ。

『ほしをみるひと』 しめさばダイナミック

 秘封倶楽部の出会いの話。出だしのつかみのインパクトが抜群。空から振る一億の星あるいは×××? 6P目のメリーがやけに可愛いです。
 というか全体通してメリーが素敵すぎる。始終笑顔で酷いこと言うメリーと表情ゆたかに振り回される蓮子の対比が◎でやっぱり秘封コンビは好きだわとか再確認。助けてポリスメーン。便器に結界の隙間が。助けてポリスメーン。
 おまけのてゐえもんがフリーダムすぎて最高でした。あとがきにとんでもないことが描いてあって、既刊をちょっと探してみようかと想います。


『ふたりでならば』elista

 秘封倶楽部の漫画。こちらも秘封倶楽部の二人が出会う話。人次第でいろいろ解釈があって素敵。いいなあいつか私も書きたいなあと思いつつも、書くと間違いなく長編になりそう。
 お気に入りは22P2コマ目。
 ラストの蓮子の文字が間違っているのはわざとなのかどうなのかちょっと気になりました。漢字の成り立ちが心を隠す、と考えるといろいろ意味深で面白い。
 こちらの本は上記とは反対に蓮子が攻め(百合本にアラズ)。捉え手によってパワーバランスが時計の針のようにくるくる変わるのが秘封倶楽部の魅力です。
 
 
『Cheerhul Gods!! 〜すばらしきこの幻想郷で〜』 柚子桃ジャム

 ふうじんろく本。ケロちゃん可愛いよケロちゃん。
 そういや×××はその造り的に幻想郷にはないんだと思うと少し不思議な気分になりました。少なくとも瓶からついで泡でるような造りではないだろうし……あるとしても冷蔵関連がないとすると、ドイツの温いヤツと似たような感じになるのかしら。コーラも一般的なのか、というかそもそもコーラってどうやって創ってるんだっけ?
 あと十分読者サービスです。
 中身は神様二人と巫女様が幻想郷に受け入れられる話。テンションたかめのほのぼの話でした。やっぱりケロちゃん可愛いよケロちゃん。

 かなこをすくいたいのなら 14へすすめ。


『ありすいじり』 とんこつ

 P B F。


『因幡家の食卓。』 AXEL7

 うどんげこと鈴仙・優曇華院・イナバ本。紅楼夢でお隣のサークルさんでした。
 永遠亭一家のゆかいな日常の漫画。
 あとがきで「あたまのわるい」と紹介されている通りにストーリーはなきに等しいもののキャラの可愛らしさが逸品。個人的には12P4コマ目の照れる慧音で完全にノックアウト。あー可愛い系のお話書きたい。
 パジャマ姿のうどんげは貴重品。
  ところでうどんげって、縞パン派と黒スト派どっちが多いのかしら。


『季節はづれの夏ノ唄』 いよかん。

 紫と霊夢の物語。
 宴に至る。のときから思っているのですが、きちんと一貫してる作品全体の雰囲気が素敵。背景や間の使い方が凄くうまくて、文字を必要とせずに世界観を伝えてくる。小説では出来ないそういうところを羨ましく思ってしまいます。
 常時照れてる霊夢が可愛いというかエロゐ。同サークル既刊『いやいや妖夢』もそうですが、とてつもなく寸止め。あれですかいつかエロゐ本が出ると期待してもいいんですかコレ。(雰囲気ものを描く時事前・事後は描いても行為の最中を書かないのは、エロゲでエロシーンをスキップするのと似た心理だと想います)。
 中身は霊夢と紫の生きる時間の長さが違うことから発する感情の揺れ動く話。あとがきで『雰囲気モノ』と語られている通りに、素敵な雰囲気をかもし出す作品でした。
 お気に入りは14P。単体ではなく前後の流れでここにこのPが入っているのが好きです。


『幻想郷横断 東方行進曲 でたらめ大運動会 後編』 寝待月茶屋。

 タイトルがすべて。くにお君世代直撃。
 でも前編買っていないので迂闊にコメントできないトラップ。
 とりあえずファミコン取り出してくにお君やります。


『Stream of Life』 あさつき堂。

 蟲の話。慧音とリグルのシリアス漫画。
 激シリアス。ちっちゃな蟲にもちっちゃな魂があるというけれど、それが集まりに集まったら洒落にならないほどに重くなるという、それだけは誰も忘れてはならないというお話。ましてやそれを刈り取るならば。
 花の声を聞ける少女が花を摘むのが拷問ならば(徒歩二分さんの本を思い出しましたが、その前に頭にあったのは僕の地球を守ってだったり。あれも今作品のリグルや慧音と同じ立場にあった気がします)蟲である少女にとっては――
 やらなければならないこと。
 やりたくないこと。
 やってはいけないこと。
 泣いて悲しんで苦しんで、それでも選ぶリグルは強くて素敵な女の子。
 恐らくは見せコマであろう慧音の(ほぼ)見開き絵は一見の価値ありです。

 まったくもって本編のシリアスさを台無しにする発現なのですが、なにげにリグルが全編通してほぼ全裸です。挿絵を描いていただいた『運命のいたずら』のときも裸が多かった気が……あれー……? いや作風と作品によってポルノくはないのですが、いつかうがつさんの描いたぽるのいホームコメディが読んでみたいです。


『ずっとサクレミのターン』 リリティア

 小説本なのに発禁本。墨いれにならなくてよかったですね。
 見所は56Pのあとがき。酷ぇ。


『COTTON FEEL 2 』 四面楚歌

 春画。
 作品浮いててごめんなさい。
 あと流雲さんがもうエロ小説ナンバーワンです。何処までもロケットで突き抜けてください。


『境怪界奇日食』『白沢憑身ヶ辻』 廊下航空

 表紙見た瞬間に飛びついて中身みて即既刊ごと購入。
 こういう作風が独特すぎて他人に簡単に勧めれないけれど大好きな本に巡りあえると幸せです。音楽CDも好みでした。
 面白い面白くないではなく、好きか嫌いかで語る本。そして好きです。
 HPのサンプル見てぐっと来た方は手にとって見て損にないかも。


『幻想郷アニメーション☆魔女っ娘☆魔理沙ちゃん #16 パンがなければパン工場へ飛べ』『本日は晴天なり』 音速走行。

 小説本。
 ただ、「小説本」とくくるのではなく、「同人誌」とくくったほうが相応しく想います。2P単位で挿絵ではなく小さなキャラ絵をはさみ、わかりやすくなると共にキャラごとの表情が見ていて楽しいです。短い小説ならばかなり有効で、読んでいて楽しかったです。いいな、こういう本造りたい。
『本日は晴天なり』は幻想郷の一コマを切り取った作品。オチもヤマもなく、だからこそ好み。
 表紙めくって出てくる文の霊夢と魔理沙の対比が面白く、最後まで一気に読んでしまいました。この方の短編集とか出たら是非読んでみたいです。
 なにはともあれ。

 呑もう!! ぴょぃ――す。


『Joker』 ほりごたつ。

 小説本。
 本文でも挿絵でもなく、デザインが好みで購入。キャラ絵ではなく、こういったデザインとか絵とかに凝ってる本はどうにも無条件で買ってしまう癖が……
 ただあとがきでも描かれているように、四名×四名からなる作品集なのにバランスが崩れているのが残念。




そして『稗田阿求、紅魔館へ行く』を読中。みっしりと詰まっている。あの連続シーンは一ページまるまるやっちゃいましょう、とかわくわくしてしまいました。








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