二つめの星を曲がって。
その先は朝までまっすぐ!
そうすればネバーランドに到着さ。
コドモはみんな成長していくものです、一人を除いては。
(James Matthew Barrie「Peter and Wendy」より。)
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Urban Legend in Limbo - Before Story
生まれてくる世界を間違えてしまったかのような少女。
自分の居場所がどこにもなく世界から排斥された少女。
尊大に不遜に居丈高に、そして臆病に、彼女は世界と敵対する。
ただし、世界は彼女に敵対さえしてくれない――
「故郷の話。私学校で調べたんだから。妹紅はもう、帰る場所ってないんでしょう? 帰りたいって、思うの?」 彼女はふ、と遠くを見た。そこには月が浮かんでいる。 遠く届かない月を。その向こうにある何かを見つめて、妹紅は言う。 「私はあの日あの時に帰りたいのさ。自分自身として死ぬためにね」 その瞳に、私は、宇佐見菫子の姿は映っていないのだった。 |
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Urban Legend in Limbo - After Story
少女は友達を得た。
少女は居場所を見つけた。
少女は世界を肯定した。
たとえそれが醒めて消える夢なのだしても――
それは、秘封倶楽部ただひとつの理。
この夜。 |
――夢を、現に変えるのだ。
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敗北した私は、
朽ち果てた東京で、
ただ独り、空を見上げている。
美しい夜空を。
本当の夜空を。
幻想郷で見上げた夜空にどこか似た、星の輝く空を。
それはあまりにも美しくて。
まるで、夢のようだった。
これは、死に方の物語だ。 死を夢想する少女と、、 死を忌避する少女の、 境界を越える友情の物語。 |
これは、生き方の物語だ。 望むように生きる少女と、 望みながら生きる少女の、 境界を越える破滅の物語。 |
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そして。 |
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楽園についての、物語だ。 生きる場所を求め、 死ぬ場所を求め、 在るべき場所を求め、 楽園を目指してあがく物語だ。 |
東京で生まれ、東京で育ち、東京で死ぬ。
私の全ては、この都市と共にあったのだ。
本文 人比良(四面楚歌)
イラスト 大出リコ(ヘルメットが直せません)
校正協力 moki(heri/hodie) 梶迫迅八(梶迫小道具店)
東方project&黄昏フロンティア fanbook
東方深秘録および秘封倶楽部に至るシリアス本
「始まりから三つめの星」
コミックマーケット88(15/8/14) テ33b 四面楚歌にて頒布
B6サイズ 152P 1100円
委託 メロンブックス様(予定)
(バナーはこちらをご利用ください)
comming soon...
☆
そして彼女は、私の前に立つ。
「敗北したらまた立てばいいだけだろ。諦めない限り、コンティニューは無限だよ」
かつて子供だった貴方に。
一夜の夢物語を。
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