バッドエンド




 選択肢・マスコンを動かす or 動かさない



 彼はマスコンに手をかけなかった。

 ――動かさなかったの?

 動かさなかったんだよなあ。

 ――それなら私、聞かせてあげられる。
   それからどうなったか、ちゃんと覚えてるもの。

 聞かせてもらおう。
 お話の続きを。




 クゥは、ジェーンの考えに賛成でした。
「下手にマスコンをいじくると危険だ。
 おとなしくしていようぜ」
「えー。せっかくプレステ=ジョアン号の力を
 見られると思ったのになあ」
 しぶしぶオニウは席に戻りました。
 窓の外ばかり眺めています。
「いつになったら発車するんだ?」
 ジェーンは落ち着かないようすです。
 辿りつけるかどうか心配しているのでしょう。
「おなかがすいたわね」
 ナンシーが言いました。
 その声が聞こえたように、
 リー親娘がカートを持って近づいてきます。
 もう隣の車輛にまで来ています。
「動いてる? いつ発車した?」
 いつの間にか列車は動き出していました。
 車輛は無数に連なっていて、
 前にも後ろにも、長く長く続いています。
 リー親娘は、お客に会釈して、
 ひとつ車輛を移動しました。
 すると隣の車輛にまで来ました。
「試練だ」
 グリエルがつぶやきました。
「しかたがない」
 ナンシーは窓の外を眺めています。
「カリーが食べたいわ」
 外は荒涼とした荒れ地が続きます。
「嵐が丘みたいだな」
 ジェーンが、外の景色を眺めて、
 ぽつりと漏らしました。
「なんだそれ」
 クゥが応えます。
「クゥ・クラン。貴様の国の書物だ」
「たいくつですね〜」
 オニウがあくびをしました。
「いつになったら試練から抜け出せるんでしょう?」
「試練を乗り越えるその時まで。
 橋という橋を通り過ぎるまで」
 スカサハは静かに断言しました。
「…………」
 エマは眠たそうです。
『ことんことん。ことんことん。
 ことんことん。ことんことん』
 長い長い列車は走り続けます。
 長い長い橋はどこまでも続きます。
 そうして――
 いまも――






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■ ■ ■
あとがき。
語り手はもちろんエマ・エコーです。
もしくはダヌと同化して観測者になったエマ。
別名・超エマ。エマ完全体。シャーリー。シャーディー。

中身は一発ネタです。
FORESTのバッドエンドの一つより抜粋。
列車繋がりです。
元ネタは多分ナルニアか銀鉄。

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